梅雨の晴れ間に

日常

毎日、すっきりしない天気が続きます。皮張りには、あまり適さない季節と言われてますが、それは、昔の話。今は、エアコンの除湿機能など、適度に使用すれば、あまり影響はないです。

うちの作業場はないけど。

梅雨時の皮張りは、いけないと言われていたのは、張り上げた胴を、火鉢の傍に立てかけて、乾かす方法がとられていたり、または天日で自然乾燥させるのが主流だったころのお話。今は、多くのお店で、電熱器、ドライヤー、または白熱灯などで乾かしているのが主流なのではないかと思います。また、住環境も著しく向上したので、今時、隙間風や雨漏りするような事もないでしょうし。

加えて、皮も製造方法が進歩した事により丈夫になりました。私が駆け出しのころ、営業先で回ったお店で、戦前の頃の仕事を知っている古老は、最近の皮が丈夫になったこと、綺麗になったことを、よく口にしておりました。そういう方も殆どが鬼籍に入り、ある意味、戦後の綺麗で丈夫な皮しか知らない人が多くなりました。

話が逸れてしまいましたが、私が乾かしに使う道具は、ドライヤーです。ドライヤーの熱風で、約30分から40分。津軽三味線の様な大きな胴なら、1時間ぐらいで乾きます。でも、合成皮革の響を張るときは、古式ゆかしく自然乾燥です。夏場なら胴の小さい長唄、民謡なら24時間、津軽は、胴が大きい分と張り上げ方が強いので1日半ぐらい。冬場は、津軽だと48時間は放置してます。

梅雨も、あと1か月ぐらいかな。梅雨が明けたら、いよいよ夏ですね!急な気温上昇は、皮が破けやすくなります。ケースに入れっぱなしにしている方は、一度、ケースから取り出して、三味線の状態がどんな感じか確認してください。最近、弾いていない方は、特に注意してください。

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